外壁塗装の色の選び方【2026年版】色見本の見方と景観計画の色彩基準の確認方法
最終更新:2026年10月17日
外壁の色は、一度塗ると次の塗り替えまで長く付き合うことになります。小さな色見本で選んだ色が、壁一面に塗ると想定と違って見えることもあります。また、地域によっては景観計画で外壁の色彩に基準が定められている場合があります。当ページでは、色を決める際の進め方と、事前に確認すべき公的な決まりをご説明します。
色の指定に使われる「塗料用標準色」
一般社団法人日本塗料工業会は、色を共通の番号で指定するための「塗料用標準色」の見本帳を発行しています。最新版の「2024年P版」は新色13色を含む600色を掲載しており、1954年の初版から36版目にあたります。次の版は2027年に発行予定とされています。
業者と色の打ち合わせをする際に、見本帳の色番号で指定しておくと、認識の違いを防げます。同会のペイントカラー検索システムでは、近い色を探すことができます。なお、塗料メーカーが独自の色見本を用意している場合もあるため、見積書に記載された製品で選べる色を業者にご確認ください。
出典:日本塗料工業会「2024年P版 塗料用標準色」(2026年10月17日確認)。
色を決める際の進め方
01候補を絞る
屋根、サッシ、玄関ドア、雨樋など、塗り替えない部分の色と組み合わせて候補を考えます。付帯部を塗装する範囲によっても全体の印象が変わるため、見積書の塗装範囲とあわせて検討します。
02大きめの見本で確認する
小さな色見本と実際の壁面では、印象が異なって見えることがあります。可能であれば、業者に大きめの見本板を用意してもらい、屋外で確認します。
03時間帯と天候を変えて見る
日なたと日陰、晴れと曇り、朝と夕方では見え方が変わります。見本板を実際の外壁に当てて、異なる条件で確認することをおすすめします。
04艶の有無を決める
同じ色でも、艶の程度によって印象が変わります。塗料によって選べる艶の種類が異なるため、製品と合わせて確認します。
05色番号を書面に残す
決めた色の番号と艶の種類を、契約書類や打ち合わせの記録に残します。着工前の最終確認の段階で、もう一度照らし合わせます。
景観計画区域での届出と色彩基準
外観の色彩の変更は届出が必要な場合がある
景観法第16条では、景観計画区域内で建築物の外観を変更することとなる修繕や模様替、色彩の変更をしようとする者は、あらかじめ景観行政団体の長に届け出なければならないと定められています。届出の対象となる規模や、届出が不要となる軽易な行為は、各自治体の景観計画や条例で定められています。
色彩の基準が定められている場合がある
国土交通省の「景観法の概要」では、景観計画で建築物の形態や色彩などの制限を定められることが示されています。例として、外壁の色彩は暖色系の色相または無彩色を基調とするなど、マンセル表色系で基調色の範囲を定める基準が挙げられています。
基準に適合しない場合
届出の内容が景観計画の制限に適合しない場合、自治体は設計の変更などの措置を勧告できるとされています。色を決める前に、お住まいの地域が景観計画区域に含まれるか、外壁の色彩に基準があるかを自治体の景観担当窓口や公式サイトでご確認ください。
出典:e-Gov法令検索「景観法」第16条、国土交通省「景観法の概要」(2026年10月17日確認)。届出の要否は自治体の景観計画・条例により異なります。
業者と確認しておくべき事項
- 選んだ色が使用する塗料で用意されているか製品によって選べる色が異なります。標準色以外を指定する場合の費用や納期も確認します。
- 景観計画の届出を誰が行うか届出が必要な地域の場合、施主と業者のどちらが手続きを行うのか、着工までの日程に影響がないかを確認します。
- 色の最終確認の時期着工後に色を変更できる期限と、変更する場合の扱いを確認します。
色あせの原因と塗り替え時期の目安は色あせ・変色のページ、塗料の種類ごとの特徴は塗料4種類の比較、工程の中での色の最終確認は工事の流れのページに掲載しています。
よくある質問
Q外壁の色はどのように指定すればよいですか?
日本塗料工業会の「塗料用標準色」の番号や、塗料メーカーの色見本の番号で指定すると、業者との認識の違いを防げます。決めた色番号と艶の種類は、契約書類や打ち合わせの記録に残してください。
Q色見本と仕上がりの色が違って見えるのはなぜですか?
小さな見本と壁一面では、同じ色でも印象が異なって見えることがあります。また、日当たりや天候、時間帯によっても見え方が変わります。大きめの見本板を屋外で確認することをおすすめします。
Q外壁の色を自由に選べない地域はありますか?
景観法にもとづく景観計画区域では、外観の色彩を変更する際に届出が必要な場合や、色彩の基準が定められている場合があります。対象となる地域と基準は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体にご確認ください。
Q塗料用標準色の見本帳はどこで入手できますか?
日本塗料工業会の公式サイトで、見本帳の内容と購入方法が案内されています。業者が見本帳を持っている場合も多いため、打ち合わせの際に見せてもらう方法もあります。